こんにちは、院長の駒井です。

 

いつもブログを読んでいただきありがとうございます。

 

緊急事態宣言が解除され、10日あまり経ちましたね。コロナ前のように出かけたりできない状態がもうしばらく続きそうですね。

今回は巣ごもり中の健康管理第2弾、お口のケアについてです。

 

最近、間食の回数や量が増えたという方、多いのではないでしょうか。なんとなく手持ち無沙汰だったり、何かとストレスを感じたりでお菓子をパクパク。運動不足と合わさって、体重もミルミル増えていませんか?体重が増えるのも問題ですが、おやつダラダラ食いの影響でむし歯ができる危険性が高いです。

 

また、外出自粛の影響で歯科医院の受診を控えている方も多いと思います。当院をはじめ各歯科医院では感染対策をしっかり行っているので安心して通院していただきたいのですが、無理強いはできないので、自宅でできるセルフケアについても解説していきます。

 

ダラダラ食いとむし歯の関係

 

そもそも、むし歯はどのうように発生するのか。大まかなメカニズムはこうです。

 

①むし歯菌がエサとして口の中の「糖」を食べる

②菌がうんちとして「酸」を出す

③この酸で歯が溶ける

 

ここに唾液が持っているむし歯の発生を抑える防御機能が働きます。

その1 緩衝作用ー唾液で酸を中和

その2 再石灰化作用ー溶けかけた歯の表面のキズを修復

 

この2つの機能がすぐに働くことで歯を守ってくれています。

しかし、ダラダラ食いをしたり、食べる頻度が増えると唾液で酸を中和しきれず、歯がドンドン溶けて、唾液では修復しきれないキズとなります。その結果「むし歯」となるのです。

 

 

おやつダラダラ食いの対策

 

#1 おやつを食べすぎない

#2 おやつは水、お茶、牛乳などの甘くない飲み物と一緒に食べる

#3 キシリトール

 

対策としては大きくこの3つですね。

#1 適量食べるのは問題ないですが、食べ過ぎはよくありません。見えるところに置かない。必要以上に買い置きをしない。

 

でも、食べちゃいますよねー。わかります。私も甘いもの大好きなので。そんな時は#2。単体で食べるのではなく、甘くない飲み物とともに。こうすると、口の中の糖を水分でうすめる、酸をうすめる、食べかすに水分を与えて歯の表面に糖を留まりにくくする効果があります。

 

#3、キシリトール。糖にはたくさんの種類があり、その中でも特にむし歯ができやすいのが砂糖です。砂糖の代わりに使われる代用甘味料というものがあります。天然由来や人工的に合成されたものなどたくさんの種類がありますが、その中の一つにキシリトールがあります。

 

キシリトールは、むし歯菌が食べても酸が作られない、つまりキシリトールではむし歯ができないのです。ということで、キシリトールのガムや飴を食べるのが#3の方法です。

 

ただ、糖分がキシリトールのみのお菓子となるとかなり限定されてしまいます。なのでその他の酸が作られない代用甘味料(糖アルコールと呼ばれるもの)を使ったお菓子も探してみてください。パッケージの裏の原材料の項目に書かれているので、購入の際に確認してみてください。

それと、糖アルコールはとりすぎるお腹が緩くなることがあるので注意しましょう。

 

 

お口のセルフケア

先ほども述べましたが、全国の歯科医院ではコロナ対策を行っております。物の消毒や防護具の装備、予約の分散など様々な感染対策を行っていますので、病状が悪化する前に安心して歯科医院を受診していただきたいと思います。

 

そうは言っても越えづらいハードルはある思います。そんな方に向けたセルフケアについて解説していきます。

 

口の中が汚れているとインフルエンザウイルスに感染しやすくなるという研究結果があります。コロナウイルスも同じような性質があると言われていますので、口の中はできるだけ清潔を保つことが必要です。

 

歯の表面には歯垢(しこう)が付きます。別名、プラーク。俗に言う歯くそ。

プラークは食べかすではなく、むし歯や歯周病の原因である細菌のかたまりです。プラークには粘着性があります。台所やお風呂場のすみっこが、しばらく掃除をしていないとヌメヌメしたものが付いてくると思います。プラークはそれと同じです。この粘着力を上回る力をかけてあげないと歯の表面から除去することができません。なので、お口の中の掃除は「こすって取る」が大原則です。

 

まずは基本、歯ブラシです。歯と歯ぐきの境目を狙いましょう。裏側にもプラークがたまるので、しっかり毛先を当ててください。可能な限り鏡で毛先の当たり具合を確認しながら磨きましょう。

歯の間のプラークは歯間ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)を使いましょう。実はブラシで届く部分より、歯の間などの隠れた部分の方が重要で、ここからむし歯や歯周病が起こります。歯間ブラシやフロスを使うには少し技術が必要です。サイズが合わない歯間ブラシやフロスで歯ぐきを傷つけてしまうことがあるので注意しましょう。

親知らずや歯のないところの横もしっかり磨きましょう。

余裕があれば舌みがきも試してみてください。舌の表面は歯ぐきよりもやわらかく傷つきやすいです。専用のブラシか歯ブラシで弱目の力でやりましょう。

 

ストレスが多くなると唾液の分泌が減ってしまいます。口の中が乾燥すると菌が増えやすくなります。あいうべ体操で口の周りのストレッチと唾液の分泌を促しましょう。

 

要介護の方の口腔ケアは、歯だけでなく、舌や頬、上あごなどの粘膜の掃除も必要です。専用のブラシを使って丁寧に行いましょう。介助者は処置前後の手洗い、飛沫からの防護を必ず行いましょう。

 

新しい生活様式を作っていくことは大変ですが、健康に気をつけ日々過ごしていきましょう。

ではでは。